横浜市は、8月22日、カジノを含むＩＲを誘致すると発表しました。
林市長は、これまでＩＲ誘致について「白紙」としてこられ、2017年7月の市長選でも態度を明らかにされませんでした。また、当団体は、2019年4月の横浜市議選前に、立候補予定者に対し、誘致の賛否を問うアンケートを実施しましたが、市長の考えが「白紙」であること等を理由に、過半数が賛否保留と回答しました。
横浜市民は、市長選挙でも、市会議員選挙でも、ＩＲ誘致の賛否についての意見を反映させる機会を得られませんでした。
これまで実施・公表されたすべての世論調査で、カジノ開設に反対する意見が過半です。
ましてや、わが町横浜にカジノをつくることには反対という市民は更に多いことは確実でしょう。
横浜市にカジノを開設することについて、市民が様々な理由から反対意見を持ち、多くの懸念を抱いていることは、横浜市が6月25日―26日に実施した「平成30年度ＩＲ等新たな戦略的都市づくり検討調査(その４)報告書に関する市民説明会」でも一端が示されました。
林市長は、財政面での「横浜の将来への強い危機感」を誘致判断の理由として挙げました。
市民もそれぞれが真剣に横浜の将来を考えています。
カジノによって横浜の魅力は損なわれないか、子育て世代に敬遠されないか、カジノに依存した財政ではカジノ撤退後に危機的状況にならないか、負の影響による社会的コストにあえぐことにならないか―――。
カジノ誘致に舵を切ることは、30年後、50年後の横浜の将来を決めることでもあります。
こんなに大事なことを、カジノ誘致の是非についての市民の判断を仰がないまま当選した市長と市会だけで決めないでください。
カジノ誘致の方針を打ち出すのであれば、市会の議決だけでなく、住民投票により市民の意見を直接問うことを求めます。
２０１９年８月２３日
かながわ市民オンブズマン |