12月13日神奈川県知事定例記者会見
保坂 令子
１３日の定例記者会見で、神奈川県松沢知事が政務調査費の収支報告書に領収書を添付するように議長に要請していたことが明らかになりました。会見では、オンブズの情報公開度ランキングについても言及しています。
時事通信の配信記事も貼り付けておきます。
１2/13 16:06 NJ063 時事通信
◎政調費の情報公開、議会に要請＝費用弁償も−松沢神奈川知事
神奈川県の松沢成文知事は１３日の記者会見で、県議の政務調査費について、収支
報告書に領収書の添付を義務付けるほか、情報公開の仕組みを作るよう、中村省司県
議会議長に求めたことを明らかにした。２００６年度の同県の政調費交付額は予算
ベースで約６億７４００万円。 松沢知事は、併せて議員が本会議や委員会などに出
席するたびに支給される「費用弁償」（日額１万２０００〜１万４５００円）につい
ても、「公共交通機関の交通費の実費として出すべきだ」と指摘し、改革するよう申
し入れたという。０６年度の費用弁償予算額は約７６００万円となっている。 同知
事は、予算を付けた知事が住民監査請求の対象や住民訴訟の被告になるとし、「私と
しても県民に納得いただける改革をしていただきたい」と強調した。（了）
以下は神奈川県ホームページから 定例記者会見 質疑
議員の政務調査費について
記者 議員の政務調査費のことなんですが、東京の目黒区で不適切な利用が発覚をしましたが、県議会もそうですけど、県内でもまだ領収書の添付を義務付けしていない議会がありまして、今回東京のケースでは、情報公開請求を受けて、領収書から発覚したという経緯もありますけど、政務調査費の関係ではどういうご意見をお持ちでしょうか。
知事 まず、議員の皆さんが政策調査を行うということは大変重要だというふうに思っております。そのために掛かる必要経費を県の方から支出するというのもこれ必要だというふうに思います。しかし、この情報公開の観点からもしっかりと政策調査目的に使ったのであるのかどうか、これを県民の皆さんに情報公開できるという仕組みもやはり併せて必要だというふうに思っております。従って、議員の皆さんの政務調査費についても、今、収支の報告だけが条例で義務付けられていますが、何に使ったのか、県民の皆さんもそこをきちっと議員の皆さんが政策調査されているのかというところが、目黒区の事件もあって、関心のあるところだと思いますので、そうした方向で改革をしていただければというふうに考えております。実は先日、県政功労者功労金の件で、議会の方で、こういう形で見直しをしますということで、中村議長が、私の知事室の方にご報告に来られました。で、私の方として、こういう改革をされたということで、それは大変県としてもありがたいことだというふうにお礼を申し上げると同時に、その時に、私の方から改めて、政務調査費の情報公開の改革と、もう一つ、議会の費用弁償ですね、議員の皆さんが県庁に来た時に、今、ちょっと距離比例は多少ありますけれども、定額制に近い形で支給されておりますが、やはり費用弁償の本来の目的は、掛かった交通費を弁償することですので、交通費の実費、公共交通機関を使ったときの実費として、交通費としてきちっと出すべきだと思っております。でまた、こういう件に関して住民監査請求が来ますと、被告というか、は、知事になるわけですね。議会の経費でありますが、そこに予算を付けているのは知事ですから。こういう部分で住民からの監査請求が来ると訴えられるのは私になりますので、やはりこの２点について、議会の方でも今後ぜひとも改革をしていただきたいというお願いを、私の方から議長の方にさせていただいたところでございます。今後、議会の方でもこうした部分の改革、県民の目に見える形で透明性を確保するというふうに改革が進んでいくと期待をしております。
記者 政務調査費の関係では領収書の添付を義務付ける方向で検討していただきたいということですか。
知事 そうです。それで、その時議長に申し上げたのは、実は情報公開度の面でも、やはりオンブズマンがやっている情報公開度調査というのがあるんですね。それ全国ランキングが付けられてしまいます。で、県の方は今、一生懸命頑張って、情報公開はかなり完璧な形でやってますが、やはり議会の政務調査費のところがちょっとネックになって情報公開度が上がらないという部分もございます。それとまた、県民の皆さんにとってはきちっと使途を確認をしたいという意志もあると思いますので、ここのところを、まず改革していただきたいということを申し上げました。
記者 中には全部つまびらかにしてしまうと政治活動が阻害されてしまうというような意見もあるようなんですけれども。
知事 ただ、これは政策の調査、研究に使うお金ですよね。ですから、ちょっと政治活動というのは、どういうことを言っているのか分かりませんが、まさしく選挙活動には使ってはいけないお金なんですね。ですから、むしろ議員の皆さんも、やっぱり県民の皆さんからですね、やっぱり不信感があるのであれば、きちっと政策に使ってますよということを証明できるわけで、ある意味で正々堂々と使えるようになるわけですよね。そういう意味でも、やはり情報公開が大変重要だというふうに思っております。