事務局便り
綾部 祥一郎
＠ 今年度最後の会報が第50号になりました。発行は4月を除く偶数月で年に5回、第1号以来10年を経過したことになります。
＠ 今年の定期総会は4月25日（土）10時から12時まで横浜市中区本町1丁目の横浜市開港記念館（ジャックの塔がある赤レンガの建物です）2階の7号室で開催されます。議案書･資料集は4月にお送りします。会員の皆様ご参集ください。なお、午後は「かながわ市民オンブズマン」の定期総会が同じ会場で開催されます。
＠ 逆転勝訴判決： 昨年11月の東京高裁における判決については前号でも記事が載りましたが、そこまでに至る経過、判決の内容、判決がもたらした余波などについて3人の代表幹事が書きました。一連の住民訴訟の第2弾、都筑区連会への地域振興協力費支出についての控訴審判決は2月26日に下されます。
＠ 定額給付金：
市議会の広報紙「ヨコハマ議会便りNO.71」によれば、公明党の２議員が、「市民は一日も早い支給を待ち望んでいる・・定額給付金」について市長の見解を聞いていました。党の手柄のつもりらしいが地方議会で貴重な時間を使って話す問題か、と思いました。市長だって答えようが無いから、どのくらいの効果があるかはやってみなければ分からない、支給開始時期は国の動向次第などと述べています。
新聞報道によれば２兆円を配るのに850億円の費用がかかるということです。税金を払った人は出たものが目減りして戻るだけ、結局間違いなく儲かるのは税金を払っていない人、時間外手当が増える公務員、書類を印刷する印刷屋、書類を送る郵便会社ということになります。やがて上がる消費税の為に1万2千円を貯めておこうという堅実な人が居れば景気刺激の効果は期待できなくなります。ちなみに上記質問の中で議員は「横浜における給付金の総額は人口から単純に算出すると、最大で500億円以上・・」と述べています。
＠ 横浜みどり税： 地方新税、みどり税について久松会員、間瀬代表幹事が書いてくれました。地方議会の議員の仕事は何か、行政のチェックとか条例の提案とか言うけれど、突き詰めれば、市会議員に市民が期待することは税金を少なくすること、ではないか、そのために一人当たり年2千万以上も払って雇っているのではないか、と思っていました。（今号の久松さんの報告の中で、片山教授が「議会の仕事は税率を下げることである」と言っておられたことを知り、わが意を得たりと思いました。）
それなのに、この不景気な時に増税案に賛成し可決した議員達が居ます。賛成したのは自民党30名、民主党21名、公明党16名、民主党ヨコハマ会11名、無所属の2名。反対したのは無所属クラブ7名、共産党5名。
次の選挙のときまで覚えておきましょう。
＠ 1月23日朝刊の新聞報道によれば：
「行政委員の月額報酬違法 大津地裁が差し止め命令
選挙管理委員ら非常勤の行政委員の報酬が、月に数回だけの勤務なのに条例で月額２０万円と定めているのは地方自治法に反するとして、大津市の弁護士が滋賀県に支出差し止めを求めた訴訟で、大津地裁は２２日、県の条例を違法と認め、支出差し止めを命じた。
自治体が定める月額報酬が違法と認められたのは全国で初めてという。原告の吉原稔弁護士（６８）は「ほとんどの都道府県や市町村が同じ制度のため、各地で是正すれば１００億円規模の経費削減ができる」と話している。
問題とされたのは選管と、労使トラブルを仲裁する「労働」、土地の強制取得を協議する「収用」の３委員会。訴状によると、いずれも毎月１、２回の会議を開くのみだが、１９５３年施行の「特別職の給与等に関する条例」に基づき、各委員には月額約２０万円が支払われている。（以下省略）」
この問題は全国に波及しつつあります。
横浜市ではどのようになっているのかを調べて見ました。市のホームページから見つけた「横浜市非常勤特別職職員の報酬及び費用弁償に関する条例」によれば23種の非常勤特別職職員が居ますが、「別表」から報酬が月額で支払われ、比較的高額であるものを抜き出すと次の通りです。金額はいずれも月額。
教育委員会の委員 36.2万円、
市の選挙管理委員 28万円、
区の選挙管理委員 13.8万円、
監査委員のうち識見を有するもののうちから選任された者 36.2万円、
監査委員のうち議員のうちから選任された者 9.4万円,
人事委員会の委員 36.2万円。
これらの委員の実働日数、勤務形態などについてこれから調べることにします。
＠ 一休クラブ： 今年１月１１日の朝日新聞に「横浜市議会 一期生が勉強会」という記事が載り間shした。０７年に初当選した横浜市議一期生１９人が議会のあり方を考える勉強会を立ち上げるという内容です。その懇談会の名前が「一休クラブ」という由。市議会については絶望しかかっていたのですが、新しい人達が新しい動きをし、それによって千葉市並みの変革がもたらされれば、といささか期待しました。その後の動きは聞こえてきませんが、気にかかっています。