千葉県野田市の公金返還訴訟
（オンブズ福井意見交換用ML（ 2 Feb 2011）に掲載された毎日新聞の記事より）
≪野田の公金返還訴訟：市民オンブズの請求を棄却－－地裁判決 ／千葉≫
野田市が福島市飯坂温泉で07年6月に開いた野田市自治会長会議は「遠隔地で行う必要はなく、事実上の慰安旅行」で、支出された公金のうち４４６万円が違法だとして、野田市民オンブズマンの皆川純麿代表が根本崇市長に返還を求めた住民訴
訟で、千葉地裁（多見谷寿郎裁判長）は１日、請求を棄却する判決を言い渡した。
訴状によると根本市長は07年6月3～4日、福島市飯坂町の「ホテル聚楽」で野田市自治会長会議を開き、自治会長ら165人を招待。公金336万円を支 出した。また、同じ場所であった同市自治会連合会総会で配られた記念品について、公
金139万円を補助金として支出したとされる。
判決は、懇親会を伴う会議を「特段違法ではなく市長の裁量で行い得るもの」とし、遠隔地の温泉旅館で実施されても社会的に容認される儀礼とした。
皆川代表は「行政の追認で納得できない。控訴するかどうか仲間と検討したい」と話した。原告代理人の及川智志弁護士は「裁判官は情けないが、提訴によって翌年以降の
温泉旅行をやめさせることができた」と訴訟の意義を強調した。【西浦久雄】
（これを読んだ綾部が転送）
岸根様
すでにお読みになったかと思いますが、似たような話で変な判決が出たな、と思ったので転送いたします。
あやべ
（転送を受けた岸根の返事）
綾部 様
ご指摘の通り、5年前、当オンブズが提訴した都築区連会の場合と同じ経過を辿っていますね。
よこはまの場合、
①住民訴訟では、一審二審とも原告敗訴。
②しかし、被告側は、原告が違法とした趣旨に沿って、一審判決の即Ｈ20年度から市連会、区連会とも 一泊→日帰り に変更させました。
その後、その下部組織である地区連に、一泊→日帰り が浸透中です。（平戸地区連については、Ｈ20年度、私が地区連長に直接談判して、Ｈ21年度から 一泊→日帰り とさせました。）
ところで、一泊→日帰り の結果、研修参加者は極端に減少しています。つまり、研修参加者は、研修そのものに期待するのではなく、「夜の懇親会が目的だった」ということが明白になりました。
一方、この判決でも、司法は、トップの裁量権を理由に「行政側に寄った判断を平気で行う」ことが、またもや、明らかになりましたね。
岸根